お釈迦さまの気付いたこと……
お釈迦さまの気付いたことについて考えてみましょう。
お釈迦さまはなぜ出家したのでしょうか。
釈迦族の王子として生まれ、何不自由ない生活を行っていたお釈迦さまは、何が不満でしたのでしょうか。
お釈迦さまにとっての「苦」とは何であったのでしょうか。
それは、身体的なものではなく、精神的なものでありました。
生活することに窮している私たちには、王子の生活はうらやましくこそあれ、不満は無いと思われます。
お釈迦さまの苦は、老病死と人の倫理的なこと、といわれています。
1.四門出遊に表されています。
四門出遊 しもんしゅつゆう 〈四門遊観(しもんゆうかん)〉ともいう.
釈尊(しやくそん)がまだ_出家せず太子であったころ,都の東南西北にある四つの城門から郊外に出かけ,
それぞれ老人・病人・死人・出家者を見かけ,深く心に感じるところあり,
出家へと心ひかれるようになったとする伝説をいう.
修行本起経下巻ほか 岩波仏教辞典
2.お釈迦さまは、臨終に望んで、弟子のスパッダに
「スパッダよ、わたくしは29才で善を求めて出家した。
スパッダよ。わたくしは出家してから50年余となった。」
と、告白された。
また、宮殿の踊り子たちが、宴席後にあられもない姿で寝ているのを見て、無常を感じたとも云われています。
仏教にはよく善という言葉が出てきますし、よく使います。
善とは何でしょう。
簡単に言うと
自分の利益を考えず、執着から離れることを 善
自分の利益のみを考えるこいと、行為をすることを 悪
澤木興道老師は、
人が疲れているのは、自分だけうまいことをしようと思っている。
と、云われています。
お釈迦さまが気付かれたこと…
それは事実を受け入れること、こころを開くこと。
自然の法則から逃れることはできないこと。
欲望には終わりがないこと。
それらを、生滅無我といいます。
|